電子ジャーナル
地域安全学会論文集No.25 (電子ジャーナル論文) 2015.3
投稿日:2015年3月27日
著者: | 多名部 重則 |
共著者: | 林 春男 |
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論文概要: | 阪神・淡路大震災(1995年)の被災地では,震災後に人口流出に直面したが,その後,一部の地域では,震災前人口を回復しただけでなく,震災前に見られなかった人口の増加基調を達成した.本研究では,阪神・淡路大震災の被災地を対象に,1985年から2010年まで25年間の年齢階級別人口増減について,出生コーホート要因法の考え方を用いた調査・解析を行った.調査の結果,①被害が大きな市街地では人口動態パターンが大きく改善したこと,②人口増加基調の達成には就職段階での居住地として選択されたことが鍵を握っていたこと,が明らかとなった. |
著者: | 本莊 雄一 |
共著者: | 立木 茂雄 |
論文タイトル: | 東日本大震災後の初動期から応急対応期における自治体間協力による人的支援に関する実証的研究 -受援自治体と支援自治体とのデータを一元的に用いた研究- |
論文概要: | 本研究では,東日本大震災後の初動期と応急対応期における自治体間の人的支援の評価構造について,支援自治体である神戸市の派遣職員を対象とした質問紙調査と岩手県や宮城県内の受援自治体を対象とした質問紙調査との両方の調査から得られたデータを一元的に用いて分析を行った.まず,正準相関分析による探索的データ解析を行い,つぎに,その結果をもとに,基本モデルを作成して確認的分析を行った.分析を行った結果,人的支援の全体的評価は,支援側だけでなく受援側の態勢によって規定されるという因果関係が検証された.また,人的支援の評価基準が,DRC類型における通常業務と拡張業務によって違うことが明らかになった. |
著者: | 松川 杏寧 |
共著者: | 辻岡 綾,立木 茂雄 |
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論文概要: | 本研究では、宮城県名取市の被災者を対象にワークショップを行い、4つのすまい方の違いによる生活再建課題に関する特徴を明らかにする。さらに前述の〈復興3層モデル〉や〈生活再建7要素〉という枠組みを用いて、名取市の結果と、阪神・淡路大震災の結果とを比較する。すまい方ごとの生活再建課題の特徴を明らかにすることで、借り上げ仮設居住者の生活再建課題を明らかにし、どのような施策が効果的なのかを検討し、今後の支援のあり方を考える一助となることである。さらに阪神・淡路大震災との比較を行うことで、名取市全体の復興について実証的に明らかにすることで、現在の名取市の復興状況を評価できることである。 |
著者: | 池尻 良平 |
共著者: | 小林 秀行,黄 欣悦,地引 泰人,大原 美保,田中 淳,吉川 肇子,藤本 徹,山内 祐平 |
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論文概要: | 本研究では、Facebookを通して参加者同士で首都直下地震における災害想定や防災対策の観点を増やせる防災学習をデザインした。まず学習者はアニメーションを視聴して首都直下地震の想定シナリオを詳細に描き、居住地域の危険度が診断できるWebアプリを体験する。次に専門家も含めてFacebookグループで首都直下地震における災害想定や防災対策に関する意見の共有と議論を行う。効果検証の結果、本プログラム前に比べて首都直下地震における災害想定と防災対策が有意に増加することが示された。 |
著者: | 池永 知史 |
共著者: | 大原 美保 |
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論文概要: | 日本の総人口が2005年を境に減少に転じている状況下において,限られた財源でいかにして効率的な防災投資を行うかは大きな課題の一つである.将来における理想的な防災投資戦略を検討するためには,将来の人口減少を考慮に入れた上で各種の災害リスクにさらされる人口の全国的な評価を行うことが重要である.本研究では,地震・洪水・土砂災害のハザードマップを重ね合わせて,災害リスク曝露人口の地域特性を分析した.次に,災害リスク曝露人口と人口減少率という2つの指標を用いて各都道府県を9つのグループに分類した.これにより,地域の災害特性に応じた今後の防災投資戦略についての示唆を得ることができた. |