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地域安全学会論文集No.26 (電子ジャーナル論文) 2015.7

No1
著者:

沖田 陽介

共著者:

論文タイトル:

国際都市型捜索救助チームの活動調整の標準化について: INSARAGマーキングとアセスメントフォームを例に

論文概要:

本稿では、大規模地震等に派遣される国際都市型捜索救助(USAR)チームの活動調整の標準化について、言語や災害対応システムが互いに異なるという課題を克服し、複数の国際捜索救助チームが災害発生直後から被災地において迅速かつ調整のとれた活動を実施するために、INSARAG(International Search and Rescue Advisory Group、国際捜索救助諮問グループ)による統一マーキング手法およびアセスメントフォーム(書式)の開発と、特に2010年のハイチ地震での反省を活かした手法の改善の過程を紐解き、さらにその手法の実施のためにどのような「仕組み」が採用されたのかを考察する。これを通じ、国際的な統一手法の構築、維持において留意すべき点についての提言を行う。


No2
著者:

山田 雅行

共著者:

谷山 尚, 白井 義朗

論文タイトル:

2011年長野県北部の地震における建物被害の個別要素法を用いた再現解析

論文概要:

既往研究において2011年長野県北部の地震時の建物の全棟被害調査が行われている長野県栄村を対象として,個別要素法(DEM)を用いた建物被害の再現解析を行い,建物倒壊シミュレーションの有効性について報告する.


No3
著者:

阪本 真由美

共著者:

佐藤 翔輔, 阿部 紀代子, 尾形 和昭, 中川 政治, 大塚 友子

論文タイトル:

小規模事業主による事業継続のための取り組み -石巻芽生会による被災経験の振り返りに基づく事業継続の検討-

論文概要:

本研究は,東日本大震災で被災した宮城県石巻市の小規模事業主である料理店に着目し,料理店におけるBCPの策定を参加型手法を用いたアクションリサーチとして実践することにより,小規模時業種のBCP策定の要件を明らかにするものである.


No4
著者:

地引 泰人

共著者:

大原 美保,田中 淳, 古村 孝志

論文タイトル:

東日本大震災における高速道路走行中の運転者の行動に関する分析

論文概要:

本研究は,東日本大震災発生時に高速道路を走行中の運転者の行動を,関連する先行研究と比較しつつ分析を行った.既往研究は揺れによるハンドル操作ミスから「車線のはみ出し」を危惧していたが,本研究では車線のはみ出しについては明示的に確認されなかった.緊急地震速報の入手による急ブレーキに関する報告は少なかった.緊急地震速報の運転への影響についても,本研究の分析結果からは影響は限定的であった.一方,地震発生を認知した後に走行を続ける運転者の問題が,既往の知見と同様に,本研究でも観察された.また,高速道路上の掲示や,テレビ・ラジオの報道は,運転者に対して有効な情報を提供でてきていない点も確認された.


No5
著者:

中川 政治

共著者:

尾形 和昭, 佐藤 翔輔, 佐藤 茂久, 藤間 千尋

論文タイトル:

ICTを活用した体験型震災学習プログラムの開発 ―東日本大震災で被災した石巻市における「防災まちあるき」実践事例―

論文概要:

東日本大震災後に開発されたICTを活用した震災学習体験プログラムである「防災まちあるき」の実践事例を報告する。本研究では東北地方で初めてICTを活用した震災型体験型学習に関する質問紙調査を実施し, a)視覚・聴覚情報による津波の追体験、b)時系列にそった被災地の背景理解,c)まちあるきガイドとICTの相乗効果,の有効性を確認することが出来た。


No6
著者:

秦 康範

共著者:

酒井 厚, 一瀬 英史, 石田 浩一

論文タイトル:

児童生徒に対する実践的防災訓練の効果測定 -緊急地震速報を利用した検討-

論文概要:

本稿では,児童生徒に対する実践的防災訓練の効果測定を目的に,まず緊急地震速報を利用した防災訓練を実践し,課題の抽出を通して訓練の有効性を確認した.次に,訓練前後における意識の変化を測定するために「子ども用防災意識尺度」を作成し,これに基づいて緊急地震速報訓練の効果測定を行った.